気象庁の仕事とは

気象庁の仕事内容について紹介をします。

気象庁とは?

気象庁は国土交通省の関連官庁の一つで、大気や地盤・土壌、河川の状態を観測し、マスコミなどのメディアに発表するのが主な業務です。

総務部、予報部、観測部、地震火山部、地球環境・海洋部に部局が分かれ、東京千代田区にある本部庁舎の他、地方支分部局として全国各地の気象台を配置しています。

仕事内容とは?

気象庁では、自然災害から国民の生命・財産を守るための防災気象情報の他に、交通の安全を支援する交通安全情報、農業・電力・観光などの各種産業活動を支援する産業情報、国民の日常生活に役立つ生活情報、さらには人類の将来に警鐘をならす地球温暖化など地球環境に関する情報などを発信しており、各方面で多彩な役割を果たしています。

また、気象、地震、津波などの現象は国境を越えて及ぶことから、これらを把握するには国際的な協力が必要であり、気象庁は、各国の気象機関や国連の世界気象機関との緊密な連帯を図っています。その他に、自然現象の監視・予報、各種情報の適時・的確な発表、更に精度向上のため、最新の科学技術を取り込みながら技術開発等を進めています。

必要な資格は?

気象庁職員は国家公務員ですので、人事院主催の国家公務員採用試験(総合職試験・一般職試験(大卒程度試験))を受験し合格する必要があります。

次に気象庁が実施する採用面接を受け採用となります。また、気象大学校学生採用試験に合格し、気象大学校への入学が認められた者については一般大学と同様4年間の修学後、気象庁の現場へ配属されます。気象研究所の研究官や海洋気象観測船の乗組員については公募等による選考採用も行っています。

どのくらいの人がいるの?

気象庁全体で約5,100人の人が勤めています。

そのうち、気象庁本庁では約1,500人が働いています(平成29年4月現在)。

 

予報官は資格が必要?

気象予報士は民間気象会社などが気象業務許可事業者となるために必要な資格であり、気象庁で天気予 報を行う予報官には必要のない資格です。

気象庁の予報官になるために特に資格は必要ありませんが、 必要な研修を受け長年天気予報に関する業務についた職員が予報官になっています。

 

気象台と気象庁のちがいは?

気象庁は、気象や地震(じしん)などに関する仕事をする国の機関です。その中心の機関として東京に気象庁(本庁)があり、地方支分部局として、 札幌(さっぽろ)・仙台(せんだい)・東京・大阪(おおさか)・福岡の管区気象台、および沖縄(おきなわ)気象台があります。さらにその下の組織として、地方気象台・航空地方気象台・測候所および航空測候所などがあります。 その他、気象庁の施設(しせつ)等機関として、 気象研究所・気象衛星センター・ 高層気象台・ 地磁気(ちじき)観測所・ 気象大学校があります。 つまり、気象台は気象庁という大きなの組織の中にあるわけです。

 

気象庁の職員になるには

気象庁職員になるためには、一般的に2通りの方法があります。

1.国家公務員試験から官庁就職をする

気象庁職員は国家公務員ですので、国家公務員採用試験に合格する必要があります。しかし、同じ国家公務員でも、気象庁のなかで「総合職」と「一般職」に分かれており、採用方法や仕事内容は異なります。

まず「総合職」というのは、気象庁の気象業務の中核を担う存在となることを期待された、いわゆる「キャリア」と呼ばれる人たちです。

国家公務員の総合職試験に合格した後に官庁訪問や面接を経て内定を受けることで入庁することができます。幹部候補生なので、毎年数人しか採用がなく非常に狭き門となっています。

もうひとつの「一般職」は気象庁の各現場で働く人たちのことで、全国の地方気象台等に配属されます。

「物理」「化学」「行政」などと分野が分かれており、国家公務員の一般職試験に合格した後に気象庁の面接を受け、合格した人が採用されます。

いずれの場合も気象庁職員の採用試験の際に気象予報士の資格は必要ありませんが、取得していると優遇されることはあるようです。

気象予報士採用試験は年齢制限や学歴に関係なく誰でも受けることができるので、気象庁職員希望者の多くが、大学在学中に資格試験をクリアし、同時に国家公務員採用試験の勉強をしています。

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2.気象大学校に入学する

事実上気象庁に内定が決まる気象大学校に入学するという方法もあります。

気象大学校は気象庁の幹部候補を育成するためのエリート育成機関であり、入学と同時に公務員資格も取得できます。

また、在学中は学生でありながら公務員扱いとなるため、月額15万円前後の給与が支給されるのも大きなメリットです。

気象大学校は難関として知られ、1学年定員15人と狭き門ですが、狙ってみる価値は十分あるでしょう。