エンジニアの年収の高い人と低い人の違いについて紹介します。
大手転職サイトの統計によると年代別平均年収は次のような結果になっています。
20代:350万円、30代:455万円、40代:570万円
さらに、同統計の20代の年収分布を見てみますと、300万円〜400万円が全体の37.8%と一番大きな割合を占めていますが、全体を見ると300万円〜1000万円までと年収に大きな差が生まれているという結果になっています。
今回は20代のエンジニアの方を対象に、年収に大きな差が生まれる理由を紐解き、20代でも年収の高い人と低い人の特徴を比較しながらお伝えしていきたいと思います。
20代エンジニアで年収の高い人と低い人が生まれる背景には、2つの要因が関係しています。1つ目が、「所属する会社による影響」これは、20代も含めITエンジニア全体の年収に関係する全体的な要因です。2つ目が「職種とビジネススキルの有無による格差影響」で、個々が持つスキルなどが影響している要因です。以下で2つの要因の詳細を見ていきたいと思います。
所属する会社の規模
ある転職サービスの内容を引用すると20代のシステム開発エンジニアを例に会社規模を大手、ベンチャー、中小の3つに分類し、所属企業による年収差を見てみますと次のようになっています。
大手:100(としたとき)
ベンチャー:91
中小:90
「国内大手」に就職した20代システム開発エンジニアと「国内中小」に就職したエンジニアではスタート時点で10%の差があることになります。わずか10%の差と思うかもしれませんが、資料では続いて30代の場合も紹介しており、「30代後半」では、次のようにその差が20%も広がってしまっています。
大手:100(としたとき)
ベンチャー:89
中小:80
20代のエンジニアの方でも、所属する企業によって、スタート地点で年収の差が生まれるという結果になっていますが、給与上昇の期待度という別の観点から統計を見てみますとベンチャー企業に対して給与が上がるという期待感が総じて多いことがわかります。ベンチャー企業に就職し現状給与が多少低くても、会社の未来に対しての投資という感覚や期待感を抱いているということがわかります。
総合的なビジネススキル
次に、個々の職種の側面から年収の高い人の特徴を見たいと思います。某転職情報サイト、では職種別平均年収のデーターを発表しています。IT技術職の中でトップ3の年収データは以下になります。
プロジェクトマネージャー:483万円
ITコンサルタント:471万円
サーバーエンジニア:392万円
一番下がヘルプデスクの320万円とあり、職種によって大きな差があることがわかります。
上記の統計結果を読み解いてみると、20代でも年収の高い人の特徴が見えてきます。それは、技術者としてのスキルだけを専門とする職種(SE、プログラマ、ネットワークエンジニア)より、上流工程を経験したプロジェクトマネージャーのような管理職で、高いコミュニケーション能力や多角的経営視点といった総合的なビジネススキルを持っている人ほど年収が増加しています。
対照的に、ヘルプデスクなどのようなサポート業務の場合は、高度な専門的スキルやビジネススキルが対象者に求められるているわけではないので年収が低い傾向となっています。20代で年収をあげるには、上流工程の経験し、ビジネスマインドやコミュニケーションを磨くことが重要な要素だと言えます。