うなぎ職人になるには

2017年の夏が来ました。みなさまいかがお過ごしでしょうか。非常に暑い日が多く、夏バテになっている人も多いかもしれません。そんな時はどんなものを食べますが?2017年7月25日は土用の丑の日でしたが、何を食べましたでしょうか。夏の土用の丑の日といえばうなぎです。うなぎは好き嫌いが多い人もいると思いますが、精力がつく食べ物として昔から人気がありました。ところで、そのうなぎ職人はどの様な仕事をしているのでしょうか?また、どうやったらうなぎ職人になれるのでしょうか。今回は、うなぎ職人の現状について実際の業務内容などを踏まえて紹介をします。

 

うなぎ職人の仕事とは

うなぎ職人の仕事内容は年次で大きく異なります。実際はスキルによる影響が大きいですが、年次を重ねるごとに出来ることが広がります。年次ごとの仕事内容について説明します。

 

入社:0年~1年

いきなり、鰻を焼く事は正直難しいです。最初の経験として、まずは現場を理解することが優先されますので、最初の仕事として多いのが『仕込み』を覚えるケースが多い様です。また、お吸い物・漬物などの盛り付けの基本や、料理の説明・掃除をする事も入社したての時は行います。雑務と思いますが、基本を身に付けることを重きとしていると考えられます。

入社:2年~3年

少し仕事を覚えて慣れて来たら、小鉢など、お客様にお出しする品の調理を学び、実際にお客様に自身で作ったものを提供します。ようやくここで、調理を任せて貰えます。そして、ついに2年目にはうなぎの仕込みを始めるケースが多いです。さて、仕込みはどんなことをするのでしょうか。

 

  • 仕込みはどんな事をするのか?

うなぎの『串刺し』を最初に覚えるケースが多いようです。何故かと申し上げますと、串には太さや厚さが同じうなぎを刺すことが重要だからです。少しでも脂ののりや皮の固さが違うと、焼きむらが出てしまい味や見た目が大きく落ちてしまうことから、串打ちはうなぎ職人にとって重要であり、ここをマスターしないと次のステップには進めない様です。

 

入社:3年~4年

この年次になるとうなぎを『割く』ことを経験できる様になります。うなぎを焼く時に意識をしないといけない事として、うなぎを弱らせてしまうと、焼き上がりが変わってしまいます。鮮度を保つためには、正確で素早い割きの業が必要で、このスキルの会得が重要になります。

入社:4年以降

入社をして4年目以降で、今までの技術をきちんと身にした人は、ついにうなぎの『焼き』を始めていきます。脂ののったうなぎは強火で炙り、余分な脂を落とす作業が発生しますので、いかにうまく焼くことが難しいのかがわかると思います。また、皮が固い場合は、強火では表面が焦げて中が生臭くなるので弱火でじっくりと焼く事が必要など、高い技術が求められています。

 

これらがうなぎ職人の年次ごとの仕事内容です。もっとも店や流派、上司にあたる職人さん、自身のスキルで異なりますが、一般的な流れとしてこの様になります。

 

うなぎ職人の年収は?

さて、これだけ苦労を重ねたうなぎ職人ですが、実際の給料はどのくらいになりますでしょうか。東京都内のうなぎの飲食店を検索してみると平均月給21万6000円以上の求人が見受けられました。高いか安いかは人により異なると思いますが、飲食店なのでまかないは出ると思いますし、何より修行の身でありながら給与が出る仕組みは魅力ではないでしょうか。

 

最後に

いかがでしたか?うなぎ職人はうなぎの値段が高いので高年収と思われがちですが、うなぎの値段が近年高騰しており、材料費が高いのでうなぎの値段が高く、職人さんにはまだまだ還元されていないかもしれません。しかし、AIなどが発展しても、うなぎ職人の仕事がなくなる可能性は難しく、中長期的な仕事をする上では有利な仕事かもしれません。これを気に検討をしてみてはいかがでしょうか。